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タイ移住ガイド

タイ移住を考えるならバンコクよりパタヤがベストな理由

バンコクに住み始めて2年目を迎えます。それまでは、日本とタイを行ったり来たり、時には長期間タイに滞在することもありました。パタヤには通算で約2年、チェンマイには半年程度の移住経験があります。

バンコク、パタヤ、チェンマイとタイの主要都市でそれぞれ過ごした経験から「タイに移住するならどこに住むのがベストか」を考えた場合、筆者は圧倒的にパタヤをおすすめします

理由は複数あり、以下にて述べていきたいと思います。この記事ではバンコクに対して少々厳しい言い方をしている部分もありますが、これは筆者が実際に住んだ経験から言えることです。そして、それがパタヤの魅力を際立たせる要因でもあります。

バンコクは本当に便利な都市です。これまでバックパッカーとして諸外国の都市を様々歩き渡った中で、バンコクより便利な都市を筆者は知りません。鉄道、バス、タクシーなどの公共交通機関が充実しており、ショッピングモール、レストラン、カフェ、あらゆる物が揃っています。このバンコクでは、海外移住未経験者が突然住んでもどうにかなる安心感があります。

しかし、この便利さの裏には、見えない不便さも存在します。高層ビルに囲まれた環境や、常に忙しい都市の喧騒の中でリラックスする時間を見つけるのは難しいことです。また、交通渋滞や人混みも日常のストレス要因となります。バンコクの便利さは確かに魅力的ですが、その代償として感じる窮屈さやストレスを無視することはできません。

「ここは24区目の東京だ。」

2年住んだ筆者がバンコクに対して抱いた正直な感想です。便利さを否定するわけではありませんが、日本同様に生活に“負荷”が存在しないことで、体験そのものが味わい深く感じられないのです。そして、窮屈さと喧騒が一層印象に残ります。

過剰な便利さが逆に心地よくない、または不安を感じさせるのは筆者だけではないでしょう。この“24区目の東京”にいると、タイ移住の真の目的を見失いそうになります。

一方のパタヤはどうでしょう。筆者がパタヤに住んでいた時に感じた印象は、バンコクとは全く異なるものでした。同じタイにありながら、バンコクとパタヤは全く異なる街なのです。

まず、ご存知のようにパタヤは国際的なビーチリゾートです。ここでは時間がゆっくりと流れます。

街には鉄道がなく、通勤ラッシュや帰宅ラッシュとも無縁です。ヤシの木が立ち並ぶ絵に描いたような南国のビーチロードでは、毎日美しい夕日を眺めることができ、温かい南国の風が吹いています。

確かにバンコクのような鉄道や高層ビルはありません。バスもほとんど走っておらず、話題の五つ星レストランも少ないです。しかし、それこそがパタヤの魅力でもあります。

気軽な服装がもたらす快適さ

筆者も、パタヤに住む知人たちも、パタヤでは常にハーフパンツとサンダルです。こうした服装は、バンコクでの生活とは大きく異なります。だらけた服装を推奨したいわけではなく、常にTPOをわきまえて服装に気を使う生活をタイで望んでいるわけではない、ということです。

もちろん、バンコクの洗練された雰囲気も魅力的です。しかし、多くの人はタイそのものに南国のゆるさを求めて移住するはずです。どこか気が抜けていて、優しさや人懐こさを感じられる国。そういった雰囲気が、いまだ濃くパタヤには残っています。

では、パタヤに住むと不便を感じるのでしょうか?決してそうではありません。パタヤはバンコクに匹敵するほど利便性が高い街です。

バンコクに比べて施設の数は少ないものの、ショッピングモールや美容室、語学学校など、移住生活に必要な施設はすべて揃っています。

さらに、国際的なビーチリゾートであるため、ほとんどの医療機関やお店では比較的英語が通じる点もパタヤの利便性の高さを示しています。

交通の利便性についても、確かにパタヤには鉄道や路線バスはありませんが、10バーツで乗車できるソンテウが市内を走っています。これにより、市内の移動も非常に簡単です。

つまり、パタヤはバンコクの利便性を保ちながら、現代的なストレスを取り除いた街です。スローな時間の流れ、美しい景色、非日常の雰囲気、こうした南国ならではの良さを存分に享受できる環境が整っています。

あなたがタイへの移住を考えた理由は何でしょうか。わざわざ母国を離れるということは、タイに“日本にはない何か”を求めているのではないでしょうか。それは、南国独自のゆるさ、気楽な生活、ストレスとは無縁の常夏の生活をイメージしているのかもしれません。

少なくとも、日本の環境から離れたいという思いがあったはずです。「まわりの目を気にし過ぎて没個性になる」といったことや、「忙しいことがステータス」という風潮、目に見えないプレッシャーから解放されたいという願望も含まれているでしょう。

バンコクは確かに便利で都会的な魅力がありますが、こうした都会的な環境が持つデメリットも無視できません。高層ビルに囲まれた生活、常に人混みと渋滞に悩まされる日々は、日本の都市生活と変わらないストレスを生み出します。また、バンコクでも「忙しいことがステータス」という風潮が見受けられ、リラックスする時間を持つことが難しくなります。

もちろん、バンコクの全てが都会的でストレスフルで、さらに日本的で抵抗感があるとは言いません。しかし、本当に南国の開放感と自由を求めるのであれば、パタヤへの移住が理想的です。

バンコク、パタヤ、チェンマイそれぞれに移住経験がある筆者にとって、パタヤはタイにおける“理想郷”です。もちろん、住み慣れればそこにあるのは日常で、代わり映えのない毎日が続きます。

それでも、パタヤにはバンコクと比べて、忙しい現代人が置き忘れてきた幸福や心の豊かさを感じられる場面が多いと感じています。また、家賃などの固定費が安いことから、経済的なメリットも大きいと言えるでしょう。

本記事で述べたことに共感を覚えた方は、ぜひタイ移住の下見の際にバンコクだけでなくパタヤも視野に入れてみてください。自分にとって「何が心の豊かさを生み出すのか」という海外移住の本質をとらえたヒントを発見できるかもしれません。

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この記事を書いた人

伊藤 良二

2017年より日本とタイを拠点に生活を開始。2019年にはタイランドプリビレッジ(旧タイランドエリート)に入会し、コロナ禍が収束した2023年から本格的なタイ移住をスタートしました。現在は、自身のブログやSNSを通じて、タイの魅力や生活情報を発信する傍ら、WEBライターとしても活動しています。

このブログでは、筆者が日常生活で得たリアルなタイのエリア情報や、移住者に役立つコンテンツを随時お届けしています。タイでの生活をより深く理解し、楽しんでいただけるような情報をお届けすることを目指しています。

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